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矢奈比賣神社(見付天神)

· 見付のスポット

矢奈比賣神社(やなひめじんじゃ)の創建は歴史上の書物に明確な記載がなく定かではありませんが、延長5年(927年)にまとめられた延喜式神名帳にも記載されており(いわゆる延喜式内社)、由緒のある神社です。

また、「見付天神」の別名が示すとおり、学問の神・菅原道真公が相殿され、受験のシーズンとなると近隣の受験生が合格祈願に数多く訪れます。

そして、この矢奈比賣神社の例祭は、毎年旧暦の8月10日に合わせた日程に斎行される国指定無形民俗文化財「見付天神裸祭り」です。

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一般的には例祭の夜、神社拝殿内にふんどし・腰蓑(こしみの)姿の男たちが練る「鬼踊り」のイメージが強いのですが、実際には元宮天神社に例祭の開始を奉告する「祭事始め」から8日間に渡り執り行われます。

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現在、各地で執り行われる祭礼は賑やかな側面にスポットが当たりがちですが、矢奈比賣神社の例祭は太古から伝わる厳かな神事と賑やかな祭礼が共存しており、神様の存在を身近に感じることができる祭礼です。

そして、磐田市のゆるキャラとして人気のしっぺいも、矢奈比賣神社に伝わる「悉平太郎伝説」をモチーフにしています。

矢奈比賣神社北側・現在は市営つつじ公園として管理されている地には、霊犬・悉平太郎を祀った霊犬神社があり、日本で唯一犬の神様を祀った神社として、愛犬家の方が遠方からも訪れる地となっています。

今回、この矢奈比賣神社の久野宮司にお話を伺うことができました。

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歴史と由緒ある神社の責任者でもある宮司さんということもあり、緊張しながら伺ったのですが、大変気さくに温かく迎えて頂き、神社のお話や地域のお話など、たくさんのことを教えて頂きました。

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その中で興味深かったのは、

「お宮を見ればその地域の自治がわかる」

というお言葉でした。

荒廃しているお宮もあれば、手入れの行き届いたお宮もあります。

その姿はそのまま、そのまちの自治、その地に住む人々のまちに対する想いが伝わるのではと考えさせられるお言葉でした。

また、多様化が進む時代の中で、人々の心の拠り所としての神社の存在が薄らいでいるのではと危惧されるお言葉もありました。

確かに現代社会の中で生きる私たちは、多忙な日々の生活の中で地元神社への参拝・古くから伝わる行事・しきたりなどをおざなりにしがちですが、むしろ、こうした時代だからこそ、そういったことを心の拠り所として見直すことが必要な時代なのではと感じました。

門まちプロジェクトとしては、見付のシンボルのひとつであり、住民皆さんの心の拠り所でもある矢奈比賣神社で催される様々な年中行事をレポートしていきたいと考えています。

矢奈比賣神社(見付天神)

磐田市見付1114-2

http://mitsuke-tenjin.com/index.html

※天神様ではブログも運営されており、日々の出来事が掲載されています。

 http://tenjinyama.hamazo.tv/